2009年12月26日土曜日

羽根木の長屋

一戸建て住宅を長屋にリノベートする「羽根木の長屋」の工事が進んでいます。もしかして年末からお正月にかけても。。。完成は1月末で、2月第一週の週末に見学会が行なわれる予定です。



1月からは千葉県松戸市に計画している「秋山の住宅/カフェ」がいよいよ着工します。木造平屋建てで、面積の半分がカフェになっています。こちらは5月末に竣工予定です。


2009年12月16日水曜日

kilico.オープン

代官山のヘアサロン、kilico.さんの関係者を集めたオープニングパーティが週末にありました。今回のサロンは同じ代官山にあった店舗を拡張移転したものです。(サロンのWEBは竣工写真が出来上がり次第、来月リニューアルされます。)



写真はパーティの様子で、ヘアメイク関係者、モデルを中心に本当に大勢の方々が集まりました。写真だと右端にミラーがあるくらいで、ヘアサロン的な要素があまり見えませんが、実際、全体面積の1/3くらいが余白になっている計画です。単独でパーティ会場としても使えそうで(笑)、そう思えるところが今回のデザインの特徴だと思います。




2009年12月9日水曜日

グラビア

先週からいろんな人から確認メールが来ている件ですが(笑)。とあるグラビアアイドルの写真集でロケの背景として以前の作品が使われていますね。それの告知的に、多くの週刊誌のグラビアページに写真が載っています。僕は撮影については知らなくて、コンビニで初めて確認しました。新鮮です(笑)。ちなみに写真集の表紙にもなっています。

今まで相当多くのスチール写真のロケで使われています。でも、ほとんどがファッション写真で白人女性モデルでした。その場合、人というよりは、どちらと言うと彫刻に近いので、そのモデルが立つことで空間が新鮮に変化する感じや、フレーミングなどが抽象的だったりしてとてもおもしろいです。今回の写真集も、新しい空間の見え方が出来ているでしょうから、それはそれで新たな空間になっていれば楽しいかなと思います。


2009年12月7日月曜日

時間とデザイン

ヘアサロンができあがりました。リノベーションとして、時間をデザインにすることを考えたと思います。スケルトンと一口に言ってもいろいろ可能性がありますね。
ちなみに照明デザインは今回もLuxieの近藤真由美さんです。






2009年12月3日木曜日

3日

代官山のヘアサロンがあと3日で完成します。でも、どこをどう撮っても、まだまだこれから!という雰囲気なのは、工事が遅れているわけではなく、デザインがそういうものだから。と我ながら納得する日が続いています。写真は、数少ない完成に近づいている様子がうかがえる場所でシャンプースペースです。工事の様子は田工房さんもレポートしてくれています。今回も相変わらず、この上なく目の行き届いた工事をしてくれています。本当に信頼できる会社です。




2009年11月30日月曜日

ヘアサロン

代官山のヘアサロンがいよいよ大詰め。あと1週間で完成します。写真はそのためにデザインした柱と梁。ではなくて大きなガラステーブル用の脚です。実際の柱材を使っているので、それらしい雰囲気です。




2009年11月6日金曜日

THIS IS IT

近所の映画館でTHIS IS ITをレイトショーで観ました。淡々と進行して終わるような感じなのですが、何回か繰り返して観られる気がしました。こういう人、というか、こういう存在もあるんだなと思えました。想像ですけど、勢いのある宗教家に会うと、同じような印象になるのかもしれないです。会ったことはないですけど(笑)。
クリエイティブについて前向きな気分になれるのでおススメします。

2つのプロジェクトが昨日、同じ日に着工しました。代官山のヘアサロンと世田谷区羽根木の住宅のリノベーションです。ヘアサロンは来月、リノベーションは来年1月に完成します。

2009年10月28日水曜日

WOODEN FRAME発売

WOODEN FRAMETIME & STYLEから秋のデザイン週間に合わせて発売になりました。テーブルの上にも置ける手頃な3サイズで、素材もウォルナット、ニレ、メープルの3種類から選べます。プレゼントなどにぜひどうぞ!


2009年10月7日水曜日

スタッフ募集

スタッフの募集をしています。2名を考えています。同時にオープンデスクも募集中です。奮ってご応募ください。


2009年10月6日火曜日

芦屋

京都に行って来ました。前日は芦屋の高級邸宅地、苦楽園に従兄弟が最近建てた家に一泊。ちなみに僕の設計ではありません。。。彼がメイン司会をしている生放送のニュース番組をテレビで拝見。大画面テレビの後ろの大開口ガラスからは、眼下に大阪、京都方面まで見渡す地平線が延々と広がっていました。苦楽園のあたりで標高550mくらいだとか。急な坂道がとにかくずっと続くのですが、この風景と引き換えなら仕方ないかも。

苦楽園の隣には有名な六麓荘町があり、たいがいの家の塀でロッククライミングができそうな感じでした。あそこまで大きい住宅(あるいは城?)が続く風景は本当に独特ですね。東京では考えられないスケール感でした。考えられないのは道にイノシシがいるのもそうですね。住宅地が山と連続しているので、日常的によく見かけるとか。

19時にニュース番組が終わり、
伯父と芦屋の牛タン屋さんへ。延々と車で坂道を下りて行きました。19:40には従兄弟が大阪のテレビ局から到着。早すぎる!その後、3人で2軒ほどハシゴして、上り坂の延々続く帰路へ。

京都へは、次の日が日本建築家協会の新人賞の公開二次審査で、それのプレゼンテーションに行きました。幸い通過したので、次が最終の現地審査です。

2009年9月9日水曜日

打ち上げ

東京フォトが盛況の内に、6日(日)に閉幕しました。お越し頂いたみなさん、どうもありがとうございました!終了後は代官山で打ち上げ。アメリカのギャラリー、Museum of Photographic Arts、JAPAN TIMESなどなど、共通会話はほぼ英語ですが、なぜかフランス人のシェフは関西弁でした。

混んでいても見やすく、かつおもしろい展示だったと言われることが多くて嬉しいのですが、一方で「展示」だと思っている方々も多いことに気がつきました。展示して販売するのが、「アートフェア」ですよ。写真のアートフェアとして日本初でしたが、アートフェアそのものもこれから本格的に定着して、身近になっていくと良いですね。




2009年9月5日土曜日

1000人

東京フォトが始まりました。昨日のレセプションパーティには約1000人の方々に来て頂きました。そこではMuseum of Photographic ArtsのチーフディレクターであるDeborah Klochkoさん、ブルガリジャパンのStephane Lafayさん達のご挨拶もあり、とても華やかに行なわれました。お越し頂いた皆さん、どうもありがとうございました。
6日(日)の17時までですので、ぜひ皆さんお越し下さい!




2009年9月2日水曜日

80人

昨日から東京フォトの設営が始まりました。速いです!1FとBFで合わせて約1000m2の会場に80人くらいが
同時に作業しています。9時に開始して、10時には壁がだいたい出来ていました。一般的なイベントに比べれば、やはり人数は多いみたいですが。午後には壁紙が貼られ、照明もセットされました。
とても新鮮で、かつ見やすい展示構成になっていると思います。めくるめく展示作品が目に飛び込んでくるような。。また一方で、作品に囲まれているような感覚にもなります。そんな風にこっそり思っていたら、だいたい完成しつつあった夕方、一人の職人さんが「この写真展、なんかおもしろそうだな」と同僚に話しているのをたまたま小耳に挟みました。そう言ってもらうとやはり嬉しいですね。

東京フォトは明日9月4日(金)から6日(日)まで六本木で開催されます。





逃避



東京フォトがいよいよ開催直前。直前でもやるべきことはたくさんあるようで。。。
忙しいときは思い詰めないように、一旦忘れようということで赤城高原へ。以前から気になっていた渓山荘へ行きました。3000坪の敷地に14室。。素晴らしい環境です。とはいえ今回は、ランチ+温泉の日帰りなので、客室はまた次回ということで。

この2枚の写真、同じ敷地内とは思えないくらいのコントラストです。そういうところも、ここの魅力です。ランチは前日までの予約が必要で、非常に楽します。こういう、環境と食事の質のバランスの良い施設は、滅多にないと思います。

2009年8月11日火曜日

モックアップ

東京フォトのモックアップを確認するため新木場へ。空間のデザインで実物の様子を確認できるのは本当に嬉しいことです。プロダクトやグラフィックと違って建築や空間は単純に大きいし、モックアップをつくるシステムもないので、完成する時は言ってみれば常に出たとこ勝負のような感じです。
実際の材料と大きさ、実際に使う照明。まあ照明は、昼間でトップライトがある作業場での確認だったので、あまり実際っぽくはなかったですが。。。

ただモックアップは実物過ぎて、スタディとして実感が湧かないという感じもあります。今回は「大きい!」=「嬉しいなー(笑)」という印象が強くて、それで満足してしまい、細かいところは目に入らなくなってしまう気がしました。模型であれば、小さいからこそ注意深く疑りながらいろいろ見れる気がします。モックアップは実物大だけれど、全てがわかるというわけではなくて、情報量としては模型よりももしかしたら少ない場合もあるかもしれませんね。



2009年7月21日火曜日

東京フォトと鰻

東京フォトの開催が近づいてきて、だんだん忙しくなって来ました。正確には焦ってきたと言うべきですが。。。そういう時に限ってなぜか原稿の締め切りも重なったりするのが不思議です。忙しいときこそ、まずはリラックスということで、鰻を食べに諏訪へ行きました。何より土用の丑の日ですし。思い立ったのがお昼前で、順調(2.5時間くらい)に行けば昼食になるはずが途中であえなく渋滞。予定していた岡谷の観光荘まで行くのは諦めて、諏訪の小林へ。17:30頃でしたが、いつも通りの満席で少し待ちました。食べ終わったら、いざ東京へ。時間がないときは、より時間を減らして集中力を上げるというテクニック(笑)。


2009年7月10日金曜日

SHELF, 2009

先日撮影した本棚「SHELF, 2009」の写真です。本棚と合わせてブックエンドもつくりました。年内に展示される予定です。撮影は清水謙さん。



2009年7月6日月曜日

セールと鰻

表参道ヒルズから出てくる時に、名前を呼ばれて振り返ると年上の友人女性。僕の大きい紙袋を見て、微笑しながら「セール?」と聞かれました。買い物帰りでホクホクしていた僕の表情は一瞬でこわばりました。表参道、しかも表参道ヒルズというあまりにメジャー感のある場所に加えて、セール開始と同時にお買物。。。
普段は、価値あると思うものにはケチケチしない人間たれ!と自分に言い聞かせているにも関わらず、いち消費者としての自分の本性に気付かされた一言でした。

その反省もかねて、翌日は170KMほど離れた場所へ鰻を食べに行きました。安政三年(1856年)創業の三島にある桜屋です。美味しいですよ。駐車場は近所の公共駐車場を使います。鰻は諏訪湖周辺も有名店が多いですね。諏訪湖からは少し離れますが、その近辺だと僕は観光荘をおススメします。ちなみに都内だと大江戸によく行きます。何軒かありますが、外苑前のお店です。最近美味しいお店が続々オープンしている裏通り沿いにしっとりと佇んでいます。内部の雰囲気がとても良いです。

ちなみに表参道ヒルズでは、正確にいえばセールに来たけれど、悩んだあげくにセールになっていないものを買いました。そういう意味では、心揺れつつも、信条は実践できているかと。。。

2009年7月1日水曜日

江戸川アパートメント

色校正のため飯田橋にある印刷会社へ行きました。
その会社の斜め向かいはタイル張りの巨大なマンション。そこにはかつて江戸川アパートメントが建っていました。僕は芸大に通っていた6年間とその前後で計8年間ほど、建替えで立退くまで江戸川アパートメントに住んでいたのです。もう8年くらい前のことです。飯田橋から池袋へ向かう途中の首都高速から、ビルの合間を通して敷地が一瞬見えま す。それで建物が無くなったときや建替え後の様子はチラリと見ていました。でも新しくなったその場所に直接訪れたのは今回が初めてでした。

1934年に竣工し、近代的な設備と様式で東洋一と言われた江戸川アパートメント。2000坪の敷地にコの字型(6階建て)とI型(4階建て)の棟が向かい合って、広い中庭を囲っていました。総戸数は260戸。僕が引越してきた時は、実際に入居しているのは100戸くらいと聞いた気がします。中庭はジャングル。。
僕は3階と6階に1部屋ずつ借りていました。3階はアトリエ、6階は寝室です。移動時間は2分くらい。トイレは5階にある掃除の行き届いた広い公衆トイレを使っていました。そこはパーティションの素材が大理石でつくられていて、建設当時の威容を偲ばせます。お風呂は地下にアパート専用の広い大浴場があり、週4日(火木土日) 営業していたので、そこを使いました。食事については、当時の僕は完全に外食だったので、近所の神楽坂へ。その頃は自分の部屋のなかで何かを食べることはありませんでした。どうでも良いことですが、飲み物はOKです。

そんな調子で、生活機能が断片化してあちこちにあるような感じでした。例えば普段は3階にいて、食事の時は外へでます。それで部屋に戻って来て、お風呂に入ろうと思うとシャンプーなどのお風呂セットを6階へ取りに行き、それから地下の浴場へ。お風呂から出ると6階へ戻ります。ちょっと休んで再度3階へ。作業をして眠くなったら6階へ。。。もちろん6階に着く頃には目が覚めます。朝起きると6階にある共用の洗面所で顔を洗いました。残念ながら水しかでないので冬場は辛いです。ちなみにエレベータもあるのですが第二次世界大戦前に止まってしまったそうで、上下移動はもっぱら階段でした。屋上階に洗濯室があって、広い屋上からは東京タワー、サンシャイン60、東京都庁舎が見えました。全部ギリギリ見える感じですけど。



写真は3階のアトリエの様子です。学部時代の最大イベントである卒業設計の提出日の翌日の写真なので、この上なく荒れてますね(笑)。A2サイズのインクジェットプリンタでロール状の長いドローイングを出力したのですが、手間取った様子が机の上に残ってます。卒業設計の時は2週間くらいの間、8畳くらいの部屋に3台のブラウン管モニターを置いて、男6人(僕+5人の優秀なお手伝い)が詰め込まれていました。




2009年6月28日日曜日

本棚撮影

少し前に書いていた本棚が完成。その後、すぐに撮影しました。写真家は気になっていた清水謙さん。もうじき写真が出来上がってくるので、今から楽しみです。写真は僕のiPhoneで撮ったもので、棚が歪んで写っています。でも実はカメラのせいではないんですよ。







2009年6月22日月曜日

千倉

友人たちと千葉県の千倉へ寿司を食べに行って来ました。このお店は予約のみの営業で、昼と夜にそれぞれ1組ずつしかお客さんをいれません。直前の予約は仕入れができないので断られます。ストイックな感じですね。前もって予約しておくことで地元の漁師に声をかけておけるそうで、その日に穫れた魚が食べられます。おもしろいのは寿司が食べ放題なのです。一組だけなので食材が残っても仕方がないという理由で、シャリとネタが無くなるまで食べ続けることができます。

この寿司旅行、男性5人で寿司を食べに行くという、企画自体もストイックでした。写真は食後、夕暮れ時に散歩した沖の島という小さな島。周長が1kmほどの美しい島です。30代男性5人が、言葉少なに波打ち際を歩きました。旅のストイックさに味わいが加わりました。。




2009年6月11日木曜日

ベールに包まれて

今日は素晴らしい仕事で知られている木工所、ヒノキ工芸さんへ。棚板の木工部分を製作してくれています。ビニールを被せているのは発表前なのでベールに包んで、ではなく。。突き板を貼った直後、接着剤を乾かすために温風を送っているところです。この後、オイル仕上げをしていよいよ完成です。




2009年6月10日水曜日

本棚

本棚をデザインしています。来週末の完成を目指して、今は急ピッチで作業が進んでいるところです。直接工場に確認に行けない代わりに、メールで金属部品の写真が送られて来ました。精度が重要なデザインなので、そこがうまくできていそうで良い雰囲気です。棚に合わせてブックエンドも一緒につくってもらいます。



2009年6月9日火曜日

湖から山へ

友人の馬場が諏訪湖を見下ろす場所から移転するということで、その移転先を見に行って来ました。諏訪湖の近くの山あいです。別荘地内にある保養所をリノベーションして厩舎にします。写真で林の向こう側に見えるのがその建物。そもそも保養所なので広い厨房や食堂、浴場もあって、そのあたりをどうするかが楽しみです。馬はこの建物から敷地内の木々に囲まれた細道を下りてきて、小さい池のほとりの馬場へやって来ます。とても美しい風景になりそうです。
とはいえ。このプロジェクト、セルフビルドなので時間がかかりそうです。。この夏に体を動かしたい方、ご連絡お待ちしてます!





2009年4月2日木曜日

馬と照明

時々ですが週末に乗馬をします。長野の諏訪湖近くにある、友人が持っている馬場へ行って楽しんでいます。と書きたいところですが、以前にその馬場で一度試して乗馬は不向きと確信しました。最初に乗ったのが、大会直後でテンションがこの上なく上がっているサラブレットだったというのが、災いした気もしますが。。素人は絶対に乗せまい、という気高さが彼(か彼女)から伝わってきました。馬上で頂いた「遊びじゃないんだぞ!」という、指導してくれる友人のお父さんのコメントも、完全に遊びに来たつもりだった僕にとっては、自分の居場所を再確認するきっかけになりました。まあ、馬場には居場所はなかったようです。
ということでとりあえず乗馬は経験したことがあるのですが、ジンガロは凄かったです。公演はもう終わっているので、恐縮な話題ですが。結構なスピードで走る馬の上に、なぜフリーな状態で人が立ったままいられるのか。。。そういうアクロバット的なところはもちろん、本当に驚いたのはスケール感ですね。馬が何頭も連なって狭いサーキットを走る様は何とも言えないスケール的な違和感があり、魅力でした。照明も本当に素晴らしくて、土がこんなにエレガントで美しいと思う経験はそうないと思いました。

照明で思い出しましたが、六本木のオステリアナカムラの店内も印象的です。内装自体は実際のところ、どうということはないのです。でも
とても心地良いのです。厨房と客席の照度差が影響しているのか、細長く奥まった厨房の明るいボリュームと、落ち着いた照明の客席のボリュームの大きさが近いからなのか。。意図的にデザインされているというよりは、偶然に非常に良い状態になっているように思えました。料理も素晴らしいです。イタリアンでは僕はここが一番好きだと思います。一つの皿の上に乗っているものが、確実に全て関係し合っているように思えます。

2009年3月19日木曜日

スキーマ

少し前のことになりますが、スキーマの長坂常くんのリノベーションプロジェクトを見学に行きました。築20年の木造住宅を改装するものです。でもまだスキーマのサイトで紹介されていないですね。。

スキーマの近作
Sayama Flatで、僕はそのリノベーション手法に本当に驚かされました。普通、リノベーションは何か加えることで付加価値がつくのに、Sayama Flatではひたすらに減らしていくだけなのです。しかも何を減らすかは現場でアドリブで決定されるということも驚異的な話でした。僕の場合は原寸の1/1スケールで全ての部位の納まり方を完全に決定しておかないと気が済みません。それをあらかじめて図面化して、工事現場ではそれを実行するのみ!という完全主義。現場での変更を余儀なくされる場合、気が遠くなる感覚があります。そういう感覚でデザインしておくことが、空間の質を一定に保つ上で必要だと思っているからです。
そう信じている僕にとって、Sayama Flatはショッキングでした。僕のやり方と正反対に思えるのに、その空間は本当に鮮やかで見慣れない光景が生まれています。スキーマは僕も含めて他の同世代的な建築家(長坂くんは大学での同級生でもあります)と、やっていることが完全に違いますね。本当に魅力的な事務所です。

さて今回見学に行ったリノベーションもとても良かったです。Sayama Flatがさらに進化というか、発展しているような感じでした。実は最近、僕も木造のリノベーションを始めたところで、参考に見てみたいと思って行ったのです。ところが見学後は、参考どころではなくて、相当に気を引き締めないとまずいな、と緊張感が増しました。。。


2009年2月23日月曜日

自分のためのデザイン

近頃アパレルのショップインテリアを幾つかデザインしています。今まで建物をつくることが割合として多かったせいか、「インテリアはやらないんですよね」とよく言われます。僕としてはむしろ積極的にやりたいと思っているので、その都度そんなことはないですよ、インテリアにもとても興味がありますよ、とゆるい営業をしてみるのですが、「でもやっぱり山口さんは建築ですよね!」と言葉が結ばれます・・・(笑)。建築家と話をしているのだから、そうに違いないということなんでしょうか。

今、他にはジュエリーデザインもしています。メンズジュエリーです。世間にあるメンズジュエリーはハーレーダビッドソン系(=クロムハーツですね)とたいがい相場が決まってますね(笑)。そのせいか自分が買って身につけたいと思うものは見つけにくいです。
必ずしもメンズという訳ではないですが、TiffanyのFrank O. Gehryによるフィッシュのブレスレットは持っていて、時々つけてます。(今はネックレスだけみたいです。)買ったわけではなくて、Frank O. Gehryシリーズの発売記念で開かれた盛大なローンチパーティのお土産に頂いたものですけど(笑)。

それはともかく、ハタ!と気付きました。メンズジュエリーのデザインをしているときは、自分が身につけたいと思うものをデザインしています。そのことについて、自分で本当に驚きました。今までデザインしてきたのは誰かが使うためで、自分が使うためではないからです。しかもジュエリーは「使う」というような一般的な意味での機能がありません。着けなくても機能的には困らないものです。付加価値だけで存在しています。
何を驚いているか分からない方が普通だと思いますが(笑)、自分のために自分が、付加価値だけを生み出すという、まるでアーティストのような完全に自立的な行為は本当に新鮮な体験です。

2009年2月12日木曜日

世界最小

今さら何なのですが。。。世界最小のフィットネススタジオ(というキャッチコピーの) 、MBTを買いました。事務所近くの赤羽橋にお店があって、幾つか試して買ったのはLMB007というもの。スニーカーとして考えると、ちょっとお高い(34600円)とも言えなくはないですが、フィットネススタジオと考えれば安いのかも。お店を出る時には靴を早速に履き替えて歩き始めました。

「自然の不安定さを利用」という何やら建築の構造の話にも聞こえますが(いえ、普通は聞こえないですね)、これを履いて歩くことで自ずと姿勢が良くなり、エキササイズ効果もあるそうです。最初は歩きづらいのですが、お店でしばらく練習して「もう言うことはありません!」との店長のお墨付きをもらうころには、たしかに歩く姿勢は確実に良くなりました。

次の日、ちゃんとふくらはぎが張っていて、エキササイズもできているようです。でもこの靴、説明されていない抜群の効果は「身長アップ」ですね。シークレットシューズのように全くシークレットではないものの、厚過ぎの底によって4.5CM身長が増えます(笑)。

2009年1月21日水曜日

中古マンションの場合

暮れから年明け、中古マンションをこれから買ってリノベーションしたいという話がいくつか重なりました。これから工事費が下がるのは間違いでしょうから、今からプロジェクトをスタートすれば半年後くらいの工事契約の頃には確実に割安ということになるので都合が良いです。というか不都合な要素が無いのが今の状況でしょうね。マンション価格、金利、工事費、税金などなど。。今年の中盤頃から始めると今から一年後ということなので、その頃どうなっているか分からない、ということもありますね。

ということで、時々それぞれの候補物件資料を眺めてます。とはいえ肝心なのは、そこに載っていない共用部の設備、構造、管理状況です。管理状況の良し悪しは、現地に行けば誰でも分かると思いますが、それ以外の項目の検討は設計事務所以外の人には難しい。不動産仲介業者はそのあたり、完全に関心が抜け落ちているし、当然に知識も無いので、コミュニケーションが成立不可です(笑)。
設備は補修内容も含めて確認して、構造は耐震基準の適用年度には全く期待せず構造事務所で見てもらいます。耐震基準変更前でも、その物件ごとに精査することで、耐震性について問題ないと判断できる建物もあります。また、耐震基準変更後の建物でも怪しいものはいくらでもあるので気をつけるべきです。

建築家の視点とはちょっと違いますが、築年の古い建物の場合には、特に土地の持ち分比率も非常に重要ですね。建物を買うというよりは土地を買うという感覚に近い物件だと良いです。つまり、その住戸が所有する土地面積にそのエリアの土地単価相場を掛けた金額が、購入金額に近ければ近いほど土地を買っているということになります。築年が古ければ建替え時に、その方が都合が良いわけです。それに何と言ってもリノベーションが前提だと、建物の中身に金額的な価値がありすぎるのも変な話になるわけで。
中古マンションをリノベーションする場合には、身の回りの設計事務所(笑)に相談してみることをおススメします。

2009年1月19日月曜日

入口を大切に

形からというか、入口を見極めてから始めるのが好きなので、スタートをなかなか切れないことがよくあります。仕事はなぜかそうでもなくて、おもむろに始めることが多い気もしますが。。趣味の話ですね。
1年くらい前に弓道をやってみようと思いつき、それこそ入口が肝心だろうと調べているのですが、結局なかなか始められません。区民スポーツセンター、区の弓道場、個人の弓道場いろいろあります。入口という点では明治神宮の至誠館が申し分無く間違いない感じですが、日本刀を振りかざした写真がトップページにあるのを見ると、本格的過ぎるのもどうだろうか、と決めかねます(笑)。

先日ふと、友人のお父さんが弓道で天皇盃を複数回、制している名人であることが判明しました。願ってもない出会いです。どこで始めると良いスタートになるか聞きたくて、もちろんあわよくば教えてもらえるかも?と稽古をしているところへ訪ねて行きました。場所はどういう偶然なのか、ついこの前に初詣に行った鹿島神宮の弓道場です。行きがけに森利戸家で鰻を食べて、エネルギーチャージも十分。

屋外と言ってほぼ間違いない板張りの弓道場には、ポツンと灯油ストーブが一つ置かれていました。上半身の1/4ほどを寒風にさらしながら、静かに4人の弓道家が所作を大切にしながらゆっくりと的を射ていました。僕はダウンジャケットにマフラー姿でストーブに張り付いて、足下から寒さで凍りついてくるのを感じながら、お父さんのアドバイスを伺いました。今までの僕の人生で出会った人達のなかで、「おっかない人」ナンバー1は、その日から友人のお父さんです。友人は僕と話す自分の父親を見て「あんなに笑った親父は初めてみた」とのことで、何か親子関係にお役に立てた気もして悪くない気分ですが、「笑う」と言っても口角が僅かに上がるだけです(笑)。

彼が的を射るときは、その場の空気感が変わるような感じがしました。日本一というのはこういうことか、と(何もあまり分かってはいないものの)納得できました。その彼のアドバイスでは、結論的にはまずは区民スポーツセンターで可、ゆくゆく教えるのはヤブサかではないという有り難いお話でした。その3日後に早速、家の近所のセンターへアフター5の練習会を見学。完全に室内の上、同じ板張りでも床暖房が導入されていました。。それでまた悩み始めています。。こんなに快適なところで良いのだろうかと。。(笑)。



2009年1月5日月曜日

初詣

元旦。まずは近所の高輪神社へ初詣。その後、歩いて麻布氷川神社へ向かいました。ここが会社所在地の氏神様なのです。10:30に予約していた「商売繁盛」のご祈祷をしてもらいました。豆知識ですが、神社への参拝は午前中が良く、また鳥居は基本的にくぐるべきではないです。くぐらずに男性は右脇を、女性は左脇を通りましょう!初詣の時は屋台で鳥居の脇が塞がっていたりしますが。。
今年は正月の準備を自宅で全くしなかったので、麻布氷川神社のあと歩いて六本木ヒルズへ。GRAND HYATTのTHE OAK DOORです。2009年の初食事はなぜかステーキになりました(笑)。サラダも含めてサプライズのある、大変に美味しいコースでした。それに元旦にホテルならではの心地よいサービスを受けられたのも気持ち良かったです。

2日はアクアラインで千葉県木更津市の実家へ行って一泊。3日に東京へ戻って4日は鹿島神宮へ。お札を祀るときは伊勢神宮、氏神様、好きな神社の3社で1セットなので、建築の神様でもある鹿島神宮へ初詣です。神様の使いである鹿にもエサ人参をあげて運気アップを図ります。以前、おみくじを引けば必ず「大凶」よくて「凶」、たまたまやってみたタロット占いでも、占い師がちょっと言葉使いに慎重になるようなカードだけを引きまくっていた時期がありました。。。どうしたものかとその当時悩みましたが(笑)、去年あたりからたいがい「大吉」になっています。そして今年も初みくじは見事「大吉」!今では鹿島神宮の「お休み処」のおばさんが僕のことを覚えていて、白玉ぜんざいにおまけで漬物をつけてくれるのも、僕が参拝を重ねた成果です(笑)。

今年は昨年にもまして、幅広いジャンルとエリアでデザインに取り組んで行きたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。