2012年10月10日水曜日

ディテールエクササイズ

都内で築160年の日本家屋をリノベートして、サロンのような場所にするためのプロジェクトが進んでいます。
そもそもリノベーションは、工事を始めてから明らかになる見えない部分が多いです。そのため、事前に入念に図面を描いていても、その場の状況に応じてアドリブですぐにデザイン変更をしないといけなかったりします。マンションの場合だと設備系(排水位置など)、木造住宅の場合だと構造が、思わぬ事件(=デザイン変更)をよく引き起こします。

今回の築160年の日本家屋となると、構造はシンプルなのですが、一つの建物のなかに本当に多様な既存の納まり方があります。それらを受け入れながら、そのケースごとに、いかにデザインをリアクションさせるか、といディテール検討のハードなエクササイズをしているようです。ディテールを考えるのは楽しいのですが、とにかく変則的なディテールの数が多い。共通するディテールはたぶん一つもないのではないかと思います。

一方で、そのディテールを新たなデザインとしてストックもできるわけで、今後の特に新築のプロジェクトのデザインの幅を広げられる気がしています。

写真はややこしい既存納まりの例です。いろいろな「都合」が集合していて、こちらの都合をどう合わせようか、と悩むわけです。

















2012年10月5日金曜日

プロジェクトをアップ

山王の住宅」「弘明寺の住宅」「Corri d'Or」をWEBに掲載しました。
2つの住宅は両方とも既存の木造住宅の内装を改修したものです。「山王の住宅」は木造在来工法で、「弘明寺の住宅」はやはり木造ですが2×4工法です。

工法の違いは簡単に言えば、線材(柱や梁)でできているか、ハコでできているかということ。線材でできている在来工法は面(=壁)を張る位置を変えれば空間の形が変わり、ハコでできている2×4はハコのまま形は変えられないのが原則なので、同じ木造でもずいぶん改修の考え方が変わりますね。

Corri d'Orは西麻布にある小さな事務所の内装です。