来月、事務所を南麻布に移転します。移転前にそこを改装していて、改装と言っても既存の仕上材料を剥がし、壁・床・天井のコンクリート面を露出させた後、一部だけ塗装するというシンプルなものです。今は壁を白く塗っている真っ最中です。今までの作品でも、白い塗料をたびたび使っていますが、白ならなんでも良いというわけでもないです。例えばホルムアルデヒドの発散量を示す指標で、一番良いグレードとされる「フォースター」という星のマークが4つある製品なら大丈夫という訳ではなく、その中にも差がずいぶんとあります。僕自身が塗料の匂いが苦手なので、どのプロジェクトでも材料選び、特に塗料の選択は常に慎重です。工事現場を確認した帰り道、頭痛がずっと続くのを避けたいですし、何より竣工後にそこを長い間にわたって使う人にとってももちろん良いはずなので。水性を選ぶのは基本ですが、なるべく低臭、早く臭いの抜けるものを探して使っています。