2009年1月21日水曜日

中古マンションの場合

暮れから年明け、中古マンションをこれから買ってリノベーションしたいという話がいくつか重なりました。これから工事費が下がるのは間違いでしょうから、今からプロジェクトをスタートすれば半年後くらいの工事契約の頃には確実に割安ということになるので都合が良いです。というか不都合な要素が無いのが今の状況でしょうね。マンション価格、金利、工事費、税金などなど。。今年の中盤頃から始めると今から一年後ということなので、その頃どうなっているか分からない、ということもありますね。

ということで、時々それぞれの候補物件資料を眺めてます。とはいえ肝心なのは、そこに載っていない共用部の設備、構造、管理状況です。管理状況の良し悪しは、現地に行けば誰でも分かると思いますが、それ以外の項目の検討は設計事務所以外の人には難しい。不動産仲介業者はそのあたり、完全に関心が抜け落ちているし、当然に知識も無いので、コミュニケーションが成立不可です(笑)。
設備は補修内容も含めて確認して、構造は耐震基準の適用年度には全く期待せず構造事務所で見てもらいます。耐震基準変更前でも、その物件ごとに精査することで、耐震性について問題ないと判断できる建物もあります。また、耐震基準変更後の建物でも怪しいものはいくらでもあるので気をつけるべきです。

建築家の視点とはちょっと違いますが、築年の古い建物の場合には、特に土地の持ち分比率も非常に重要ですね。建物を買うというよりは土地を買うという感覚に近い物件だと良いです。つまり、その住戸が所有する土地面積にそのエリアの土地単価相場を掛けた金額が、購入金額に近ければ近いほど土地を買っているということになります。築年が古ければ建替え時に、その方が都合が良いわけです。それに何と言ってもリノベーションが前提だと、建物の中身に金額的な価値がありすぎるのも変な話になるわけで。
中古マンションをリノベーションする場合には、身の回りの設計事務所(笑)に相談してみることをおススメします。