2008年10月7日火曜日

専門性

フォトフレームの撮影に立ち会って来ました。いつもながら他の職種の仕事を見るのは楽しくて興味深いです。撮影するとすぐにモニターに表示される写真に対して、感想やイメージを伝えます。するとライティングや構図が変更され、次に撮影された写真は着実に僕が欲しいイメージに近づいていくのです。変更には微妙な陰影の変更もあれば、構図を少しだけ変えたり、完全に前の写真をリセットするような時もあるわけですが、カメラマンはイメージを確実にコントロールできているように見えます。それは非常に高い専門性で、そういうものを目の当たりにすると驚くと同時に、無性に嬉しくなります。そういえば学生の頃、音楽学部の作曲科の友人に学校の小さなレッスン室でピアノを習っていた時期がありました。僕がまず弾けるようになりたいと思っていた曲を彼女があまり知らなかったので、譜面を用意する前にひとまずCDで聞いてもらったのです。その時、CDがあれば譜面はいらないと言われました。初めて聞いたそのピアノ曲を、彼女は何も見ないで、その場ですぐにCDと同じようにピアノで弾いてくれました。確かに譜面を用意する必要は全くありませんでした。驚いていたら「だってそれが仕事だから(笑)」と。絶対にマネできない専門性だと心の底から感心しました。デザインにそこまでの専門性ってあるのだろうか?と思った瞬間でもありました。今はあると信じられますが、当時はどうも怪しいと思ったような気がします。