2010年4月21日水曜日

クリストのDVD

21_21で先日開催された「クリストと話そう!」に行ったとき、3枚組のDVDを会場で買いました。それを近頃は毎晩観ています。「ランニング・フェンス」や「ヴァレー・カーテン」「アンブレラ」などのプロジェクトで、設置許可を得るためにクリストがあちこち説得してまわる様子や、実際の作業風景がドキュメンタリー映画として収録されているものです。

この映像は、妻で共同制作者であるジャンヌ・クロードとクリストとのやりとりも見物のひとつです。フランスの将軍令嬢であるジャンヌ・クロードが初めてクリストの部屋を訪れたとき、部屋の照明がすぐに消えてしまい部屋の様子が一瞬だけ見えたそうです。その時、部屋中のあらゆるものが全て包まれている様子が瞬間見えて、変質者の部屋に来てしまったと後悔したとか。

クリストの作品の知名度と、実現までのプロセスの地味さのギャップがあまりに大きくておもしろいです。何よりも、自分が作りたいと思っていることを、何年、何十年にも渡って周到に準備していくことの真摯さに感動して、つくることへのモチベーションが上がります。

「クリストと話そう!」は23:30頃から始まり、NYにあるクリストの自宅と21_21の会場をテレビ会議のようにつないで、東京からの質問にクリストが答える企画でした。75歳くらいのはずですが、全く年齢が分からない感じが印象的でした。分からないと言えば、ソファに座っているクリストの隣には友人である三宅一生氏がいたのですが、彼はなおさら分からない感じでした。。。